RTX3000シリーズは1世代前のGPUであるものの、価格がリーズナブルな製品が多いので、現在でもエントリー・ミドルクラスのゲーミングPCに搭載されています。
RTX 3080・3070・3060等のさまざまな種類のモデルが販売されているので、GPU選びで迷う方も多いですよね。
そこで今回は、RTX3000シリーズの各GPUモデルの特徴や最適な用途について、詳しく解説していきます。
最新モデルであるRTX4000シリーズのGPUとの性能・価格の違いや、RTX2000シリーズから追加された機能についても説明します。
RTX 3000シリーズのGPUの特徴・性能や価格を知りたい方は、ぜひ続きの内容を読み進めてみてください。
RTX3000シリーズの特徴
RTX3000シリーズは以下の9種類のGPUを指し、製品ごとに処理能力が大きく異なるので、モデルにより最適な用途が異なります。
- RTX 3090 Ti
- RTX 3090
- RTX 3080 Ti
- RTX 3080
- RTX 3070 Ti
- RTX 3070
- RTX 3060 Ti
- RTX 3060
- RTX 3050
今回は、各価格帯のRTX3000シリーズのGPUの特徴・用途について、比較表を活用しながら詳しく解説していきます。
項目 | RTX 3090 Ti | RTX 3090 | RTX 3080 Ti |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ampere | Ampere |
CUDAコア数 | 10,752 | 10,496 | 10,240 |
ベースクロック | 1,670 MHz | 1,395 MHz | 1,365 MHz |
ブーストクロック | 1,860 MHz | 1,695 MHz | 1,665 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 24GB | GDDR6X 24GB | GDDR6X 12GB |
メモリクロック | 21 Gbps | 19.5 Gbps | 19 Gbps |
メモリバス | 384-bit | 384-bit | 384-bit |
メモリバス帯域幅 | 1,008GB/s | 936 GB/s | 912 GB/s |
RTコア数 | 84 | 82 | 80 |
Tensorコア数 | 336 | 328 | 320 |
TDP | 450W | 350W | 350W |
補助電源 | 3 x 8-pin | 2 x 8-pin | 2 x 8-pin |
PassMarkスコア | 29,821 | 26,873 | 27,406 |
価格 | $1,999 | $1,499 | $1,199 |
発売日 | 2022年3月29日 | 2020年9月17日 | 2021年6月10日 |
高価格帯のGPUであるRTX 3090 Ti・RTX 3090・RTX 3080 Tiは、処理性能が非常に高く4K解像度でも快適に遊べるのが特徴です。
いずれのGPUも1万個以上のCUDAコアを持ち、RTX 3090シリーズでは24GBものGPUメモリを持ちます。
しかし、最新のGPUであるRTX 4070 Tiには及ばず、価格も非常に高価(16万円~28万円)でコスパが悪いです。
ゲーミングPCにも搭載されなくなっているので、処理性能にこだわる方はRTX4000シリーズの製品を選びましょう。
項目 | RTX 3080 | RTX 3070 Ti | RTX 3070 |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ampere | Ampere |
CUDAコア数 | 8,704 | 6,144 | 5,888 |
ベースクロック | 1,440 MHz | 1,580 MHz | 1,500 MHz |
ブーストクロック | 1,710 MHz | 1,770 MHz | 1,725 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 12GB | GDDR6X 8GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 19 Gbps | 19 Gbps | 14 Gbps |
メモリバス | 320-bit | 256-bit | 256-bit |
メモリバス帯域幅 | 760 GB/s | 608 GB/s | 448 GB/s |
RTコア数 | 68 | 48 | 46 |
Tensorコア数 | 272 | 192 | 184 |
TDP | 320W | 290W | 220W |
補助電源 | 2 x 8-pin | 2 x 8-pin | 2 x 8-pin |
PassMarkスコア | 25,392 | 23,757 | 22,456 |
価格 | $699 | $599 | $499 |
発売日 | 2020年9月17日 | 2021年6月9日 | 2020年10月15日 |
中価格帯のGPUであるRTX 3080・RTX 3070 Ti・RTX 3070は、FPS・重量級ゲームも問題なく遊べて、価格も6~10万円前後で購入できるのが特徴です。
コア数はRTX 3080 Ti以上の製品に比べると少ないものの、実用的な性能差は2~3割程度に抑えられています。
RTX 4070 Tiよりも処理性能が低いものの、価格的な優位性が残されているので、現在でもゲーミングPCに搭載される場合があります。
ハイエンドモデルであるRTX4000シリーズに手が届かないものの、4K解像度でもゲームをプレイしたい方におすすめです。
項目 | RTX 3060 Ti | RTX 3060 | RTX 3050 |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ampere | Ampere |
CUDAコア数 | 4,864 | 3,584 | 2,560 |
ベースクロック | 1,410 MHz | 1,320 MHz | 1,552 MHz |
ブーストクロック | 1,665 MHz | 1,777 MHz | 1,777 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB | GDDR6 12GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 14 Gbps | 15 Gbps | 14 Gbps |
メモリバス | 256-bit | 192-bit | 128-bit |
メモリバス帯域幅 | 448 GB/s | 360 GB/s | 224 GB/s |
RTコア数 | 38 | 28 | 20 |
Tensorコア数 | 152 | 112 | 80 |
TDP | 200W | 170W | 130W |
補助電源 | 1 x 8-pin | 1 x 8-pin | 1 x 8-pin |
PassMarkスコア | 20,520 | 17,137 | 12,698 |
価格 | $399 | $329 | $249 |
発売日 | 2020年12月2日 | 2021年2月26日 | 2022年1月27日 |
低価格帯のモデルであるRTX 3060 Ti・RTX 3060・RTX 3050は、4K解像度で遊ぶには力不足ですが、4~6万円程度のリーズナブルな価格で購入できます。
TDPも130W~200W比較的小さく、シングル・デュアルファンモデルが充実しているので、ミニタワーPCにも付けやすいのもメリットです。
RTX 3070より下位のGPUでは、モデルごとの性能差が非常に大きく、RTX 3050とRTX 3060では実用性能に1.5倍もの差が出ます。
価格の安さと処理性能を両立させたい方は、コスパに優れたRTX 3060・RTX 3060 Tiを選びましょう。
新世代(RTX4000シリーズ)との価格・性能の違いは?
2022年10月から、最新世代であるRTX4000シリーズが販売されたので、RTX3000シリーズとの性能差を知りたい方が多いですよね。
そこで今回は、比較表を活用して、新世代と旧世代の各種GPUの価格・性能の違いを分かりやすく解説します。
- 「RTX 3090」と「RTX 4090」の性能・価格比較
- 「RTX 3080」と「RTX 4080」の性能・価格比較
- 「RTX 3070 Ti」と「RTX 4070 Ti」の性能・価格比較
- 「RTX 3070」と「RTX 4070」の性能・価格比較
- 「RTX 3060 Ti」と「RTX 4060 Ti」の性能・価格比較
- 「RTX 3060」と「RTX 4060」の性能・価格比較
「RTX 3090」と「RTX 4090」の性能・価格比較
項目 | RTX 3090 | RTX 4090 |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 10,496 | 16,384 |
ベースクロック | 1,395 MHz | 2,235 MHz |
ブーストクロック | 1,695 MHz | 2,520 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 24GB | GDDR6X 24GB |
メモリクロック | 19.5 Gbps | 21 Gbps |
メモリバス | 384-bit | 384-bit |
メモリバス帯域幅 | 936 GB/s | 1,008 GB/s |
RTコア数 | 82 | 128 |
Tensorコア数 | 328 | 512 |
TDP | 350W | 450W |
補助電源 | 2 x 8-pin | 1 x 16-pin |
価格 | $1,499 | $1,599 |
発売日 | 2020年9月24日 | 2022年10月12日 |
最新世代のフラッグシップGPUであるRTX 4090は、RTX 3090よりもTDPが100W大きいものの、約1.5倍のコア数とクロック数を持ちます。
両者のメモリ性能はそれほど大きな差はありませんが、RTX 4090の方がメモリクロック・帯域幅で8%ほど優れています。
コア数・クロック数による処理性能の違いを、PassMarkスコアで分かりやすく比較してみました。
新型のRTX 4090は、旧型のRTX 3090の約1.5倍のスコアを持ち、圧倒的に高い処理性能を持つことが分かります。
次に新型と旧型のGPUの実売価格の差を比べてみたところ、旧型の方が10万円以上安いですが、コスパの面ではRTX 4090の方が優れています。
GPUモデル | 価格 |
---|---|
RTX 3090 | $1,499 グラボの販売価格:194,800円~ (※2024年6月時点の価格) |
RTX 4090 | $1,599 グラボの販売価格:304,980円~ (※2024年6月時点の価格) |
「RTX 3080」と「RTX 4080」の性能・価格比較
項目 | RTX 3080 | RTX 4080 |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 8704 | 9728 |
ベースクロック | 1440 MHz | 2205 MHz |
ブーストクロック | 1710 MHz | 2505 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 10GB | GDDR6X 16GB |
メモリクロック | 19 Gbps | 22.4 Gbps |
メモリバス | 320 bit | 256 bit |
メモリバス帯域幅 | 760 GB/s | 716.8 GB/s |
RTコア数 | 68 | 76 |
Tensorコア数 | 272 | 304 |
TDP | 320W | 320W |
補助電源 | 2x 8-pin | 1×16-pin |
価格 | $699 | $1199 |
発売日 | 2020年9月17日 | 2022年11月16日 |
RTX 4090に次いで高性能なRTX 4080では、コア数はRTX 3080と1割程度しか変わりませんが、クロック数は50%以上の差が付いています。
RTX 4080の方がGPUメモリの容量が6GB大きく、メモリクロックも2割程度高いですが、メモリバスの面ではRTX 3080の方が優れています。
RTX 3080とRTX 4080のスペックの違いを、PassMarkスコアに換算して分かりやすくまとめてみました。
RTX 4090の場合と同様に、新型と旧型の性能差が非常に大きく、RTX 4080とRTX 3080で約1.4倍ものスコア差が付きました。
価格に関しては、RTX 3080の方が圧倒的に安く、RTX 4080の6割程度の価格で購入できることが分かります。
GPUモデル | 価格 |
---|---|
RTX 3080 | $699 グラボの販売価格:98,802円~ (※2024年6月時点の価格) |
RTX 4080 | $1199 グラボの販売価格:172,500円~ (※2024年6月時点の価格) |
「RTX 3070 Ti」と「RTX 4070 Ti」の性能・価格比較
項目 | RTX 3070 Ti | RTX 4070 Ti |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 6,144 | 7,680 |
ベースクロック | 1580 MHz | 2310 MHz |
ブーストクロック | 1770 MHz | 2610 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 8GB | GDDR6X 12GB |
メモリクロック | 19 Gbps | 21 Gbps |
メモリバス幅 | 256bit | 192bit |
メモリバス帯域幅 | 608GB/s | 504 GB/s |
RTコア数 | 48 | 60 |
Tensorコア数 | 192 | 240 |
TDP | 290W | 285W |
補助電源 | 2x 8-pin | 1x 16-pin |
価格 | $599 | $799 |
発売日 | 2021年6月10日 | 2023年1月5日 |
RTX 3070 TiとRTX 4070 Tiでは、メモリバス(帯域)幅だけは旧式が勝っていますが、他の性能は新型の方が優れています。
最新のGPUであるRTX 4070 Tiは、RTX 3070 Tiに対して1.5倍のベースクロック・メモリ容量を持ち、コア数も20~25%ほど多いです。
RTX 3070 TiとRTX 4070 Tiの総合的な性能の差を、PassMarkスコアにして簡潔に表してみました。
上位機種よりも差が縮まりましたが、新世代と旧世代で30%以上のスコアの差があり、RTX 4070 TiでもRTX 3090を大きく上回ります。
RTX 4070 Tiの方が5万円ほど高価なものの、DLSS3を使えば4K画質でも快適に遊べるので、コストパフォーマンスは悪くありません。
GPUモデル | PassMarkスコア | 価格 |
---|---|---|
RTX 3070 Ti | 23,757 | $599 グラボの販売価格:65,480円~ (※2024年6月時点の価格) |
RTX 4070 Ti | 31,270 | $799 グラボの販売価格:113,780円~ (※2024年6月時点の価格) |
「RTX 3070」と「RTX 4070」の性能・価格比較
項目 | RTX 3070 | RTX 4070 |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 5888 | 5888 |
ベースクロック | 1500 MHz | 1920 MHz |
ブーストクロック | 1725 MHz | 2475 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB | GDDR6X 12GB |
メモリクロック | 14 Gbps | 21Gbps |
メモリバス | 256-bit | 192-bit |
メモリバス帯域幅 | 448 GB/s | 504 GB/s |
RTコア数 | 46 | 46 |
Tensorコア数 | 184 | 184 |
TDP | 220 W | 200W |
補助電源 | 1 x 12-pin | 1 x 8-pin |
価格 | $499 | $599 |
発売日 | 2020/10/29 | 2023/4/13 |
RTX 4070では、RTX 3070と全く同じコア数を持つのが特徴ですが、新世代のアーキテクチャによりクロック数と省電力性が高められています。
メモリ容量も12GBに増えているものの、メモリバス帯域幅が削られていて、4K動画等の大容量データを送信しづらい欠点があります。
今回は、クロック数とメモリの違いによるRTX 3070とRTX 4070の性能差を、PassMarkスコアを活用して分かりやすく比較しました。
RTX 4070 Tiと比較した場合と異なり、性能差はそれほど大きくなく、RTX 4070とRTX 3070で15%程度の差にとどまっています。
価格はRTX 4070の方が2割ほど高いので、自作PCを作成する場合はRTX 3070の方がコスパに優れています。
GPUモデル | PassMarkスコア | 価格 |
---|---|---|
RTX 3070 | 22,456 | $499 グラボの販売価格:70,980円~ (※2024年6月時点の価格) |
RTX 4070 | 25,727 | $599 グラボの販売価格:87,980円~ (※2024年6月時点の価格) |
「RTX 3060 Ti」と「RTX 4060 Ti」の性能・価格比較
項目 | RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 4,864 | 4352 |
ベースクロック | 1,410 MHz | 2,310 MHz |
ブーストクロック | 1,665 MHz | 2,535 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 14 Gbps | 18 Gbps |
メモリバス | 256 bit | 128 bit |
メモリバス帯域幅 | 448 GB/s | 288 GB/s |
RTコア数 | 38 | 34 |
Tensorコア数 | 152 | 136 |
TDP | 200W | 160 W |
補助電源 | 1 x 8-pin | 1 x 8-pin |
価格 | $399 | $399 |
発売日 | 2020年12月2日 | 2023/5/24 |
RTX 4060 Tiでは、メモリバスがなんとRTX 3060 Tiの半分しかなく、帯域幅に関しても2/3程度に抑えられています。
GPUクロックは1.5倍程度あるものの、CUDAコア数も1割程度減っているので、RTX 3060 Tiよりも性能が低下しているように見受けられます。
RTX 3060 TiとRTX 4060 Tiのどちらが優れているか、PassMarkスコアで比較を行ってみました。
PassMark上のスコアでは、1割程度RTX 4060 Tiの方が優れています。
しかし、メモリバス幅を絞った影響で、4K解像度の実用性能はRTX 3060 Tiより低くなる場合があります。
RTX 3060 Tiが品薄状態になり6万円台前半まで高騰しているので、コスパを重視する方はRTX 4060 Tiを選んだ方がいいです。
GPUモデル | PassMarkスコア | 価格 |
---|---|---|
RTX 3060 Ti | 20,520 | $399 グラボの販売価格:64,800円~ (※2024年6月時点の価格) |
RTX 4060 Ti | 22,405 | $399 グラボの販売価格:57,980円~ (※2024年6月時点の価格) |
「RTX 3060」と「RTX 4060」の性能・価格比較
項目 | RTX 3060 | RTX 4060 |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 3584 | 3072 |
ベースクロック | 1320 MHz | 1830 MHz |
ブーストクロック | 1780 MHz | 2460 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 12GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 14Gbps | 17Gbps |
メモリバス | 192-bit | 128-bit |
メモリバス帯域幅 | 360 GB/s | 288 GB/s |
RTコア数 | 28 | 24 |
Tensorコア数 | 112 | 96 |
TDP | 170 W | 115 W |
補助電源 | 1 x 8-pin | 1 x 8-pin |
価格 | $329 | $299 |
発売日 | 2021年2月26日 | 2023年6月29日 |
RTX 3060の次世代モデルであるRTX 4060は、メモリバス帯域幅・コア数が2割程度削られているものの、1.5倍のクロック数を持ちます。
また、TDPが115WとRTX 3060に比べて圧倒的に小さく、コンパクトなシングルファンモデルが存在するのが特徴です。
RTX 3060とRTX 4060の総合的な処理性能の差を、PassMarkスコアに直して分かりやすくまとめてみました。
RTX 4060 Tiの場合と同様に、世代間のスコアの差は15%程度と比較的小さく、4K解像度の実用性能は高くないのが特徴です。
価格はRTX 3060の方が3,000円ほど安いですが、FPSゲームを行うには少し力不足なので、Apexやフォートナイトを遊ぶ方はRTX 4060の方がおすすめです。
GPUモデル | PassMarkスコア | 価格 |
---|---|---|
RTX 3060 | 17,137 | $329 グラボの販売価格:42,620円~ (※2024年6月時点の価格) |
RTX 4060 | 20,033 | $499 グラボの販売価格:44,910円~ (※2024年6月時点の価格) |
旧世代(RTX2000シリーズ)との違いは?
旧世代のRTX2000シリーズでは、以下の6種類のGPUが存在しますが、コスパが悪いため現在では廃盤になりました。
- RTX 2080 Ti
- RTX 2080 SUPER
- RTX 2080
- RTX 2070 SUPER
- RTX 2060 SUPER
- RTX 2060
今回は、型落ちモデルであるRTX2000シリーズの製品の特徴を比較表で解説した上で、RTX3000シリーズだけに搭載されている技術を紹介します。
項目 | RTX 2080 Ti | RTX 2080 SUPER | RTX 2080 |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Turing | Turing | Turing |
CUDAコア数 | 4,352 | 3,072 | 2,944 |
ベースクロック | 1,350 MHz | 1,650 MHz | 1,515 MHz |
ブーストクロック | 1,545 MHz | 1,815 MHz | 1,800 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 11GB | GDDR6 8GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 14 Gbps | 15.5 Gbps | 14 Gbps |
メモリバス | 352-bit | 256-bit | 256-bit |
メモリバス帯域幅 | 616 GB/s | 496 GB/s | 448 GB/s |
RTコア数 | 68 | 48 | 46 |
Tensorコア数 | 544 | 384 | 368 |
TDP | 250W | 250W | 215W |
補助電源 | 2 x 8-pin | 1 x 8-pin + 1 x 6-pin | 1 x 8-pin + 1 x 6-pin |
PassMarkスコア | 21,900 | 19,558 | 18,792 |
価格 | $999 | $699 | $699 |
発売日 | 2018年9月20日 | 2019年7月23日 | 2018年9月20日 |
最上位モデルであるRTX2080シリーズには、RTX 2080 Ti・RTX 2080 SUPER・RTX 2080の3種類があり、RTX 3060Ti~3070相当の処理性能を持ちます。
販売価格は10万円以上と高価で、RTX3070の方が安く買えるので、現在ではグラボ・GPUと共に取り扱われていません。
項目 | RTX 2070 SUPER | RTX 2060 SUPER | RTX 2060 |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Turing | Turing | Turing |
CUDAコア数 | 2,560 | 2,176 | 1,920 |
ベースクロック | 1,605 MHz | 1,470 MHz | 1,365 MHz |
ブーストクロック | 1,770 MHz | 1,650 MHz | 1,680 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB | GDDR6 8GB | GDDR6 6GB |
メモリスピード | 14 Gbps | 14 Gbps | 14 Gbps |
メモリバス | 256-bit | 256-bit | 192-bit |
メモリバス帯域幅 | 448 GB/s | 448 GB/s | 336 GB/s |
RTコア数 | 40 | 34 | 30 |
Tensorコア数 | 320 | 272 | 240 |
TDP | 215W | 175W | 160W |
補助電源 | 1 x 8-pin + 1 x 6-pin | 1 x 8-pin | 1 x 8-pin |
PassMarkスコア | 18,236 | 16,609 | 14,078 |
価格 | $499 | $399 | $349 |
発売日 | 2019年7月23日 | 2019年7月23日 | 2019年1月15日 |
RTX2000シリーズのミドルレンジモデルにあたる、RTX 2070 SUPER・RTX 2060 SUPERでは、RTX 3060並のPassMarkスコアを持ちます。
しかし、RTX 3060に比べて高価でコスパが悪いので、RTX 2080シリーズと同様に廃盤になりました。
RTX 2060はRTX 3060に比べると性能が劣りますが、4万円程度で購入できるので、現在でもRTX 2060搭載のグラボが販売されています。
トランジスタが12nmから8nmに微細化されている
従来のRTX2000シリーズでは、12nmのトランジスタからなる、Turingアーキテクチャが搭載されていました。
RTX3000シリーズになり、Ampereアーキテクチャが採用されたことで、トランジスタが12nmから8nmまで微細化しました。
最新世代であるRTX4000シリーズほど大きな差はありませんが、処理性能が向上していて、ワットパフォーマンスも15%ほど改善されています。
(ただし、DDR6Xが搭載されたRTX 3070 Ti以上のモデルは電力効率が悪くなります。)
GPUモデル | PassMarkスコア | TDP | スコア / TDP |
---|---|---|---|
RTX 2060 | 14,078 | 160W | 88.0 |
RTX 3060 | 17,137 | 170W | 100.8 |
1.5倍のレイトレ性能を持つ第2世代RTコアを搭載している
RTXシリーズは、リアルタイムレイトレーシングに対応していて、光の屈折や反射の細かい演算を行えるのが特徴です。
しかし、RTX2000シリーズではRTコアの性能が低く、レイトレーシングを有効にすると大幅にフレームレートが落ちるので、あまり活用されていませんでした。
RTX3000シリーズでは、1.5倍のレイトレ性能を持つ第2世代RTコアが搭載されているため、レイトレーシング機能を利用したい方におすすめです。
上位モデルでは「GDDR6X」メモリが使われている
RTX 3070 Tiより上位のモデルでは、転送速度の速いGDDR6Xが採用されたことにより、GDDR6に比べて30%以上スピードが改善されています。
しかし、消費電力も大幅に向上し、コア数が5%しか増えていないのにも関わらず、TDPが70Wも高まるのが欠点です。
項目 | RTX 3070 Ti | RTX3070 |
---|---|---|
CUDAコア数 | 6144 | 5888 |
RTコア数 | 48 | 46 |
Tensorコア数 | 192 | 184 |
GPUメモリ | GDDR6X 8GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 19 Gbps | 14 Gbps |
メモリバス | 256 bit | 256 bit |
メモリバス帯域幅 | 608 GB/s | 448 GB/s |
TDP | 220W | 290W |
「DLSS 2」に対応していて精度よく画像処理を行える
DLSS(ディープラーニング スーパーサンプリング)とは、人工知能を活用して深層学習を行い、解像度を疑似的に高める画像処理技術を指します。
4K解像度のフレームレートを上げるのに役立ちますが、従来の初代DLSSでは精度が低く、画質がよくありませんでした。
RTX3000シリーズは標準状態で「DLSS 2」に対応していて、精度よく画像処理を行えるため、4K解像度でも快適に遊べます。
(最新のDLSS 3は演算能力が求められるので、RTX4000シリーズのみ対応しています。)
「PCIe 4.0」に対応したインターフェイスを持つ
PCIeとはデータの転送に関する通信規格であり、RTX3000シリーズの製品では、「PCIe 4.0」と呼ばれるインターフェイスに対応しています。
PCIe 3.0に比べて1.5倍の速度差を持ちますが、実用性能は誤差程度しか変わらず、フルHDでは恩恵をほとんど受けられません。
大容量の画像データが送信された時に遅延が生じづらくなるので、4K解像度まで画質を高めると、動作の安定性に少しいい影響を及ぼします。
新しい映像出力規格である「HDMI 2.1」に対応している
PCモニターに映像を映し出すために使われるHDMIにはいくつか規格があり、RTX3000シリーズのGPUは最新の「HDMI2.1」に対応しています。
ケーブル規格 | 転送速度 | 上限リフレッシュレート (フルHD解像度) | 上限リフレッシュレート (フルHD解像度) | 上限リフレッシュレート (4K解像度) |
---|---|---|---|---|
HDMI2.0 | 18GB/s | 240Hz | 144Hz | 60Hz |
HDMI2.1 | 48GB/s | 240Hz | 240Hz | 120Hz (圧縮時240Hz) |
DisplayPort1.4 | 32.4GB/s | 240Hz | 165Hz | 120Hz (圧縮時144Hz) |
DisplayPort1.4よりも転送速度が速く、WQHD解像度で240Hzのリフレッシュレートを実現できる上に、モニターの電源を切ってもDirectXを使ったアプリが落ちる危険性もありません。
AV1ビデオコーデックにも対応していて高画質な動画を編集できる
最新のビデオコーデックであるAV1(AOMedia Video 1)は、H.265に比べて圧縮率が高いので、4K動画を編集しても重くなりづらいです。
RTX3000シリーズであればAV1ビデオコーデックに対応しているため、高画質な動画の編集も行えます。
しかし、符号化処理(エンコード)の負荷が非常に重いので、動画の圧縮を行うのに長い時間がかかるのが欠点です。
YouTubeの4K動画をAV1で編集したい方は、AV1エンコーダーが2基搭載されたRTX 4080・RTX 4080を選びましょう。
新しい補助電源コネクタ(12・16pin)が限定モデルに搭載されている
RTX3000シリーズでは、8ピン2個分の電力を供給できる、12pinの補助電源コネクタが限定モデル(Founders版)に搭載されています。
12pin1つで450Wまで電源を供給できますが、450WのTDPを持つRTX 3090 Tiに対しては供給電力が足りません。
そのため、RTX 3090 Tiでは、最大600Wの電力供給を行える12+4ピン(16pin)コネクタが採用されています。
12pinコネクタを利用するには、専用の変換ケーブルが必要になりますが、新品のGPUに同梱されているので別途購入せずに使えます。
RTX3000シリーズの価格・性能比較まとめ
ここでは、RTX3000シリーズの各種GPUの特徴・性能・価格を、比較表を使って詳しく解説します。
ゲーミングPCに搭載するGPUを決められずに困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
- RTX 3090 Ti:3000シリーズの中では最強だがコスパが悪い
- RTX 3090:NVLink SLIに対応したハイエンドGPU
- RTX 3080 Ti:4000シリーズの販売により廃盤になった上位モデル
- RTX 3080:RTX 2080の2倍の性能を持ち4K解像度でも快適に遊べる
- RTX 3070 Ti:10万円未満で購入できる高性能GPU
- RTX 3070:6万円台で購入できて人気FPSゲームも問題なく遊べる
- RTX 3060 Ti:5万円台で買えるコスパの高さが魅力的なGPU
- RTX 3060:処理性能は2060 Super相当だが3万円台で購入できる
- RTX 3050:RTX 3060に大きく劣るが2万円台後半で購入できる
RTX 3090 Ti:3000シリーズの中では最強だがコスパが悪い
項目 | RTX 3090 Ti |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 10,752 |
ベースクロック | 1,670 MHz |
ブーストクロック | 1,860 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 24GB |
メモリクロック | 21 Gbps |
メモリバス | 384-bit |
メモリバス帯域幅 | 1,008GB/s |
RTコア数 | 84 |
Tensorコア数 | 336 |
TDP | 450W |
補助電源 | 3 x 8-pin |
PassMarkスコア | 29,821 |
販売価格 | 278,000円~ (※2023年11月時点の価格) |
発売日 | 2022年3月29日 |
RTX 3090 Tiは、RTX 3000シリーズの中で最強の性能を誇りますが、RTX 3090の1.1倍程度の性能しか持ちません。
フラッグシップモデルなだけあり価格が非常に高く、27万円以上かかるので気軽に購入できないのがデメリットです。
最新世代のRTX 4070 Tiの方が処理性能が優れている上に、RTX 3090の半分以下の値段で購入できるので、RTX 4000シリーズの製品を選びましょう。
RTX 3090:NVLink SLIに対応したハイエンドGPU
項目 | RTX 3090 |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 10,496 |
ベースクロック | 1,395 MHz |
ブーストクロック | 1,695 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 24GB |
メモリクロック | 19.5 Gbps |
メモリバス | 384-bit |
メモリバス帯域幅 | 936 GB/s |
RTコア数 | 82 |
Tensorコア数 | 328 |
TDP | 350W |
補助電源 | 2 x 8-pin |
PassMarkスコア | 26,873 |
販売価格 | 194,800円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2020年9月17日 |
2枚のグラボを使って性能を高める「NVLink SLI」に対応していて、同じRTX 3090搭載グラボを差し込むと、さらに処理性能が上がるのが特徴です。
しかし、NVLink SLIを使うのにRTX 4090を超えるコストがかかる上に、電源・冷却システムが弱いと逆効果になるので、自作PC初心者の方には向いていません。
RTX 3080 Tiよりも処理性能が低いのにも関わらず割高なので、20万円の予算が用意できる方はRTX4080を選びましょう。
RTX 3080 Ti:4000シリーズの販売により廃盤になった上位モデル
項目 | RTX 3080 Ti |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 10,240 |
ベースクロック | 1,365 MHz |
ブーストクロック | 1,665 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 12GB |
メモリクロック | 19 Gbps |
メモリバス | 384-bit |
メモリバス帯域幅 | 912 GB/s |
RTコア数 | 80 |
Tensorコア数 | 320 |
TDP | 350W |
補助電源 | 2 x 8-pin |
PassMarkスコア | 27,406 |
販売価格 | 174,800円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2021年6月10日 |
RTX 3000シリーズの上位モデルであるRTX 3080 Tiは、RTX 3080に比べて8%ほど高い処理能力を持ちます。
RTX 3080の1.5倍以上の価格で販売されているのにも関わらず、RTX 4070 Tiに対するコスパの優位性が存在しないので、現在ではほとんど利用されていません。
RTX 3080 Tiを購入する予算がある方は、より高性能で省電力なRTX 4070 Tiを選んだ方がいいです。
RTX 3080:RTX 2080の2倍の性能を持ち4K解像度でも快適に遊べる
項目 | RTX3080 |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 8704 |
ベースクロック | 1440 MHz |
ブーストクロック | 1710 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 10GB |
メモリクロック | 19 Gbps |
メモリバス | 320 bit |
メモリバス帯域幅 | 760 GB/s |
RTコア数 | 68 |
Tensorコア数 | 272 |
TDP | 320W |
補助電源 | 8-pin x 2 |
PassMarkスコア | 25,392 |
販売価格 | 98,802円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2020年9月17日 |
高性能GPUであるRTX 3080は、旧式のRTX 2080に比べて2倍程度の総合性能を持つといわれています。
実用性能でRTX 2080の1.6倍の処理能力を持ち、「DLSS3」と呼ばれる画像処理技術も併用すると、2~3倍程度のフレームレート数を出せます。
価格は9万円台と高めですが、最重量級ゲームであるサイバーパンクもDLSS込で60fpsを実現できます。
そのため、4K解像度でもゲームを快適に楽しみたい方におすすめです。
以下の記事でRTX 3080搭載ゲーミングPCを紹介しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
RTX 3070 Ti:10万円未満で購入できる高性能GPU
項目 | RTX3070Ti |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 6144 |
ベースクロック | 1580 MHz |
ブーストクロック | 1770 MHz |
GPUメモリ | GDDR6X 8GB |
メモリクロック | 19 Gbps |
メモリバス | 256 bit |
メモリバス帯域幅 | 608 GB/s |
RTコア数 | 48 |
Tensorコア数 | 192 |
TDP | 290W |
補助電源 | 8-pin x 2 |
PassMarkスコア | 23,757 |
販売価格 | 65,480円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2021年6月10日 |
NVIDIAの高性能GPUであるRTX 3070 Tiは、RTX 3070とRTX 3080の中間の処理性能を持ちます。
4K解像度での快適性はRTX 3080に劣りますが、DLSSを活用すれば最高画質でも安定してゲームをプレイできます。
RTX 3080よりも安い7万円弱という価格で購入できるため、予算10万円で4K・VRゲームに対応したGPUを求めている方におすすめです。
以下の記事で、RTX 3070 Tiのおすすめ製品について詳しく解説しているので、リーズナブルで高性能なゲーミングPCを求めている方は確認してみてください。
RTX 3070:7万円前後で購入できて人気FPSゲームも問題なく遊べる
項目 | RTX 3070 |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 5888 |
ベースクロック | 1500 MHz |
ブーストクロック | 1725 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 14 Gbps |
メモリバス | 256-bit |
メモリバス帯域幅 | 448 GB/s |
RTコア数 | 46 |
Tensorコア数 | 184 |
TDP | 220 W |
補助電源 | 2 x 8-pin |
PassMarkスコア | 22,456 |
販売価格 | 70,980円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2020/10/29 |
RTX 3000シリーズのミドルレンジモデルである、RTX 3070は発熱量・サイズが比較的小さく、ミニタワーPCにも取り付けられるのがメリットです。
PassMarkスコアはRTX 2080 Tiよりも3%ほど高いですが、安定性は低くカクつきやすいので、4K解像度でゲームを行うのには少し心もとないです。
しかし、フルHD・最高設定であれば、フォートナイトやApex Legends等の人気FPSゲームで144fpsを実現できます。
価格も7万円程度とRTX3080に比べてリーズナブルなため、競技性の高いゲームを行う方におすすめです。
汎用性に優れたRTX 3070に興味を持った方は、以下の記事も参照してみてください。
RTX 3060 Ti:5万円台で買えるコスパの高さが魅力的なGPU
項目 | RTX 3060 Ti |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 4,864 |
ベースクロック | 1,410 MHz |
ブーストクロック | 1,665 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 14 Gbps |
メモリバス | 256-bit |
メモリバス帯域幅 | 448 GB/s |
RTコア数 | 38 |
Tensorコア数 | 152 |
TDP | 200W |
補助電源 | 1 x 8-pin |
PassMarkスコア | 20,520 |
販売価格 | 64,800円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2020年12月2日 |
RTX 3060の上位機種であるRTX 3060 Tiは、RTX 3070に近い性能を持つのにも関わらず、価格が比較的安いので人気があります。
4K解像度でゲームをプレイするのには少し力不足ですが、フルHD・WQHD解像度ならゲームがサクサク動きます。
RTX 2080シリーズ相当の処理性能を持つのにも関わらず、6万円台後半で購入できるので、コスパを重視する方におすすめです。
RTX 3060:処理性能は2060 Super相当だが4万円台前半で購入できる
項目 | RTX 3060 |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 3,584 |
ベースクロック | 1,320 MHz |
ブーストクロック | 1,777 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 12GB |
メモリクロック | 15 Gbps |
メモリバス | 192-bit |
メモリバス帯域幅 | 360 GB/s |
RTコア数 | 28 |
Tensorコア数 | 112 |
TDP | 170W |
補助電源 | 1 x 8-pin |
PassMarkスコア | 17,137 |
販売価格 | 42,620円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2021年2月26日 |
ミドルレンジGPUであるRTX 3060は、RTX 3060 Tiと同様にコスパに優れているため、ゲーマーの方によく選ばれています。
RTX 2060 Super相当の性能なので重量級のゲームはカク付く場合がありますが、フルHD解像度であれば快適にゲームを遊べます。
15万円未満で買えるRTX 3060搭載ゲーミングPCを以下の記事で紹介するので、初めてゲーミングPCを購入する方はチェックしてみてください。
RTX 3050:RTX 3060に大きく劣るが2万円台後半から購入できる
項目 | RTX 3050 |
---|---|
おすすめ度 | |
アーキテクチャ | Ampere |
CUDAコア数 | 2,560 |
ベースクロック | 1,552 MHz |
ブーストクロック | 1,777 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 14 Gbps |
メモリバス | 128-bit |
メモリバス帯域幅 | 224 GB/s |
RTコア数 | 20 |
Tensorコア数 | 80 |
TDP | 130W |
補助電源 | 1 x 8-pin |
PassMarkスコア | 12,698 |
販売価格 | 27,980円~ (※2024年6月時点の価格) |
発売日 | 2022年1月27日 |
RTX 3000シリーズのローエンドモデルであるRTX 3050は、価格が非常に安く2万円台後半から購入できるのが特徴です。
しかし、RTX 3060よりも大きく処理性能が劣り、GTX 1660 SUPERと同等の性能しか持たないので、高画質設定で遊ぼうとするとカクつきや遅延が生じます。
RTX 3060よりも5,000円以上安く購入できるので、予算があまりないエントリーゲーマーの方におすすめです。
RTX3000シリーズでゲーミングPCを組む時のポイントは?
RTX3000シリーズのGPUは処理性能に優れていますが、発熱量やサイズも大きくなるので、CPUの性能以外も考慮してゲーミングPCを組む必要があります。
ここでは、RTX3000シリーズのGPUをゲーミングPCに組み込む上で重要な、3つのポイントについて詳しく解説します。
CPUは最新世代のCore i5もしくはRyzen5以上がおすすめ
CPU | PassMarkスコア | 推奨GPU |
---|---|---|
Intel Core-i7 13700K(13700KF) | 46,926 | RTX 3080以上 |
Intel Core-i7 13700(13700F) | 42,526 | RTX 3080以上 |
Intel Core-i7 12900K(12900KF) | 40,652 | RTX 3080以上 |
Intel Core-i7 12700K(12700KF) | 35,146 | RTX 3070 Ti~RTX 4070 Ti |
Intel Core-i7 12700(12700F) | 31,249 | RTX 3070~RTX 3090 Ti |
Intel Core-i5 13400(13400F) | 26,131 | RTX 3060~RTX 3080 |
Intel Core-i5 12400(12400F) | 19,563 | RTX 3050~RTX 3060 |
AMD Ryzen 7 5800X | 27,850 | RTX 3080 Ti・RTX 3090 |
AMD Ryzen 7 5700X | 26,815 | RTX 3070~RTX 3080 |
AMD Ryzen 5 5600X | 21,942 | RTX 3060・RTX 3060 Ti |
AMD Ryzen 5 4500 | 16,211 | RTX 3050・RTX 3050 Ti |
高性能なGPUが搭載されていても、CPUの性能が足りないとボトルネックが生じて、グラフィックボードの性能をうまく引き出せません。
(目安として、搭載するGPUのPassMarkスコアを上回るCPUを選べば、ボトルネックが発生するのを防げます。)
Intel Core-i5 13400を選べば、RTX 3080までのGPUに対応できるため、CPUは最新世代のCore i5もしくはRyzen5以上がおすすめです。
TDPが非常に大きいモデルも存在するので電源容量も考慮する
CPU | TDP | 推奨電源容量 |
---|---|---|
RTX 3090 Ti | 450W | 850W |
RTX 3090 | 350W | 750W |
RTX 3080 Ti | 350W | 750W |
RTX 3080 | 320W | 750W |
RTX 3070 Ti | 290W | 750W |
RTX 3070 | 220W | 650W |
RTX 3060 Ti | 200W | 600W |
RTX 3060 | 170W | 550W |
RTX 3050 | 130W | 550W |
RTX 2080 Ti | 250W | 650W |
RTX2000シリーズでは、ハイエンドモデルであるRTX 2080 Tiでも250Wに抑えられていました。
しかし、RTX3000シリーズの製品は全般的にTDPが大きく、最上位モデルになると450Wもの電力を消費します。
750W未満の電源ユニットが積まれている状態で、グラボの交換を行った時に電力不足に陥り、動作安定性が低下する可能性があります。
RTX 3070 Ti以上のGPUを搭載したグラボを装着する時は、必ずゲーミングPCに搭載されている電源ユニットの容量を確認しましょう。
ミニタワーPCの場合はシングル・デュアルファンモデルを選ぶ
製品名 | モデル | 寸法 |
---|---|---|
TUF-RTX3060-O12G-V2-GAMING | トリプルファンモデル | 301×143×54 mm |
DUAL-RTX3060-O12G-V2 | デュアルファンモデル | 200×123×38 mm |
PH-RTX3060-12G-V2 | シングルファンモデル | 177×128×51 mm |
TDP(熱設計電力)の大きな3000シリーズの上位モデルでは、強力な冷却装置が必要になるので、トリプルファンモデルの製品が多いです。
上記の比較表のとおり、トリプルファンモデルの製品は幅が300mm以上あるので、大きなPCケースでないと装着しづらいのがデメリットです。
ミニタワーPCを利用している場合は、コンパクトなシングル・デュアルファンモデルの製品を選びましょう。
RTX 3070 Ti以上のGPUでは、トリプルファンモデルの製品しか存在しないので、ヘビーゲーマーの方はミドル・フルタワーPCを選んだ方がいいです。
RTX3000シリーズなら最新の重量級ゲームも快適に遊べる!
処理性能に優れたRTX3000シリーズのGPUを搭載したゲーミングPCを選べば、最新の重量級ゲームも快適に遊べます。
比較的高価なモデルが多いものの、RTX 3060・RTX 3060 Tiはコスパがよく5万円程度で購入できるので、初心者ゲーマーの方にもおすすめです。
最後に、RTX3000シリーズのGPUを搭載したゲーミングPCの記事を紹介するので、FPS・VRゲームを快適に遊びたい方はチェックしてみてください。
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