この記事ではMSIのRTX4070Ti搭載ゲーミングPC「Trident X2 13NUF-065JP」を実機レビューします!
早速ですが、このゲーミングPCの実売価格は編集時点で458,000円です。
同スペックの大手BTOメーカーのPCは30万円前後で購入できるので、スペックだけを見ると割高感があります。
そもそも40万円台のゲーミングPCって、なかなか手が出せない価格帯ですよね?
私のYouTubeチャンネルで「ゲーミングPCいくらまでなら欲しい??」というアンケートを取ってみたところ、40万円以上のゲーミングPCが欲しいという方は、8%という圧倒的な少数派でした。
だからこそTrident X2 13NUF-065JPは、圧倒的な少数派へ向けた半端ないロマンを搭載しているんです!
ということでMSIさんに実機をお借りして、Trident X2 13NUF-065JPをガッツリレビューしました。
Trident X2 13NUF-065JPを実際に使ってみて良かった点・悪かった点を徹底解説しているので、
「ゲーミングPCの購入を検討している」
「ロマンあふれるPCが見てみたい」
という方は、ぜひとも最後まで記事をチェックしてみてください!
\Youtubeでも動画レビューしています/
Trident X2 13NUF-065JPのスペック
OS | Windows 11 Home |
CPU | インテル® Core™ i7-13700KF 16コア(8P+8E)24スレッド |
グラフィックスカード | NVIDIA® GeForce RTX™ 4070Ti |
チップセット | インテル® Z790 |
メモリ規格/容量 | DDR5 32GB(16GB ×2) |
SSD | 1TB(M.2 NVMe) |
有線LAN | インテル® イーサネット・コネクション I226-V (10/100/1000Mbps/2.5Gbps) インテル® イーサネット・コネクション I219-V (10 / 100 / 1000Mbps) |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.3 |
グラフィックスカード映像出力 | DisplayPort 1.4a ×3 (7,680 × 4,320 / 60Hz) HDMI™ 2.1a ×1 (7,680 × 4,320 / 60Hz) |
本体サイズ(W × D × H) | 222.63 × 487.15 × 453.84(mm) |
価格 | 458,000円(税込) |
Trident X2 13NUF-065JPの開封&付属品チェック
まずは開封をしていきます!
今まで複数のBTOメーカーのゲーミングPCを開封してきましたが、MSIのゲーミングPCは梱包がとてもしっかりしてます。
PC本体は、専用設計された緩衝材でしっかり守られています。
付属品は箱にまとめられ、段ボール内にきれいに納まるよう同梱。
PCは細かい傷から守る専用布でカバー。
このように、丁寧な梱包がされています。
BTOメーカーによってはちょっと頼りない梱包で送られてくる場合もあるので、MSIはとても好印象。
PCは超精密機器ですので、輸送ダメージによる破損を防止するように頑丈でしっかり保護された梱包は抜群の安心感です。
さすが、デバイスメーカー大手MSIですね
Trident X2 13NUF-065JPの付属品
Trident X2 13NUF-065JPの付属品は、以下のとおり。
- 電源ケーブル
- 補助電源ケーブル
- SATAケーブルといった余ったケーブル
- 取説
- 増設用のHDDをマウントするパーツ
こんな感じで、特に目新しいものはありません。
段ボールを開封して3分もあれば、電源ケーブルを繋いでPC本体が設置できちゃうぐらいの簡単さです!
初めてゲーミングPCを買う方は、自作よりも完成されたゲーミングPCを購入することを超絶おすすめします!
わたしは複数回自作してますが、BTOが楽すぎて自作するモチベがなくなっちゃいました。
自作は面倒くさすぎてツライですw
Trident X2 13NUF-065JPの外観チェック
次は、Trident X2 13NUF-065JPの外観をチェックしてきます。
Trident X2 13NUF-065JPは、見た目がエグいw
なんとケースにタッチパネルが埋め込まれているんです!
BTOメーカーのゲーミングPCはたくさんレビューしてきましたが、PCケースにタッチパネルが搭載されているゲーミングPCは見たことがありません。
自作以外のデスクトップPCで、タッチパネルを搭載しているモデルってあるんですかね?
パッと見の外観は今まで見たことがない特殊なケースですが、インターフェース周りは意外と普通です。
インターフェース(ケース上面) |
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①USB 3.2 Gen1 Type-A ②USB 3.2 Gen1 Type-A ③ヘッドホン出力 ④マイク入力 ⑤USB 3.2 Gen2 Type-C |
ケース上面は上の画像のように、必要最低限のI/Oポートを搭載しています。
背面のインターフェース(グラフィックボード) |
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①DisplayPort 1.4a ②DisplayPort 1.4a ③DisplayPort 1.4a ④HDMI 2.1a |
背面のインターフェース(マザーボード) |
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①マイク入力 ②/PDIF出力 ③USB 3.2 Gen2 Type-C ④USB 3.2 Gen2 Type-A ⑤HDMI 1.4 ⑥USB 2.0 Type-A ⑦ライン出力 ⑧ライン入力 ⑨CS-Out ⑩RS-Out ⑪有線LANポート ⑫有線LANポート ⑬PS/2ポート(キーボード・マウス共有) |
ケース背面も、必要最低限のI/Oポートを搭載といった感じ。
タッチパネルを除くと、外側はまぁまぁ普通でした。
カバーを外して中身をチェック
カバーを外して中身をチェックしていきます。
本体背面からドライバーでネジを3本外すと、サイドパネルがサクッと外せます。
今回のグラフィックボードはデカめのRTX4070Tiを搭載しているので、どんな感じで設置されてるのかな?と楽しみにしていたら…
なんだか想像していたのと違いました!
普段見ているBTOメーカーのPCは、マザボが奥側に配置されて、メモリやSSD、グラフィックボードが接続されています。
しかし今回のMSIのPCは、よく分からない部品が中段に鎮座しておりますw
こんなゲーミングPCは初めて見ました
そのぐらい、Trident X2 13NUF-065JPの中身は特殊な形状をしています。
一般的なBTOメーカーはパーツの製造はしていないので、既存のパーツを組み合わせてゲーミングPCを製作します。
しかしMSIは、グラボやマザボ、PCケースまでも自社で開発・製造しています。
なのでこんな感じで専用設計が可能となり、奇抜なパーツを組み合わせることができるんですね!
ということで、この黒い物体のネジを4箇所外すと正体が分かりました。
かなり大きな水冷クーラーでした!
ラジエーターサイズが280mmという大型水冷クーラーが、PC側面にドカンと設置されておりました。
これにより、CPUやマザーボードの正面から最短距離で冷やす構造になっていますね!
反対側は裏配線も少なく、非常にスッキリしています。
本体下部の空きスペースには、3.5インチのマウンタが2台後付けできるようになっていました。
固定用の留め具が付属品としてついているので、別途ネジを用意する必要はないですね!
空きスペースの上側には、SATA SSDを取り付け可能な2.5インチマウントベイが2つ搭載されています。
こちらには、固定するための小ネジは付属していません。
なのであとからSSDを増設したい方は、小ネジ(M3x4 mm)を別途準備する必要がありますね。
こんな感じで中身をチェックしてみましたが、拡張性についてはかなり弱めでした。
空きスロットが見当たらないので、メモリやHDD・SSDの増設くらいしかできません。
自前で準備する内蔵型のキャプチャーボードやPCIスロットを利用するデバイスは、後付けは不可能でした。
Trident X2 13NUF-065JPの4つの特徴
ざっくり外観チェックが終わったので、次は特徴を見ていきます。
Trident X2 13NUF-065JPの特徴は、以下の4つになります。
それぞれの特徴を、サクッと解説していきます!
最強レベルのスペックにギリ手が届く
1つめの特徴は「最強レベルのスペックにギリ手が届く」です。
NVIDIAの最新GPU「GeForce RTX 40」シリーズを搭載したゲーミングPCは、本当に値段が高いです。
安さで有名なFRONTIERでさえ、ウルトラハイエンドのGeForce RTX 4090搭載PCは50万円越え。
あのBTO界隈でコスパ最強と言われているFRONTIERでさえ、この値段設定です。
もうモノ売るってレベルじゃねぇw
そんな状況を打破してくれるのが、ミドルハイに位置する「GeForce RTX 4070 Ti」です!
RTX 4070 Tiは前世代のウルトラハイエンドであるRTX3090Tiを超える性能でありながら、RTX4090やRTX4080よりもギリ手が届く価格帯となっています。
ちなみに、
4000番台のグラボはどんだけ凄いんだ?
と気になる方がいると思いますので、実機で検証しました!
現行のRPGで最強レベルに重いと言われているサイバーパンク2077を、ベンチマークで動かした結果が↑です。
レイトレを有効にしても、WQHDの画質で平均80fps以上でのプレイが可能です。
最新規格であるRTX4070Tiは、NVIDIA DLSS3に対応しています。
なのでDLSS3対応ゲームであるサイバーパンク2077でDLSSを有効にすると、WQHDの画質で平均120fps以上でのプレイが可能に。
かなり凄いですね!
DLSSをONにするだけで、40fps以上のフレームレート改善が可能。
レイトレの美しすぎる映像と、高フレームレートでのヌルヌルプレイが可能となり、珠玉のゲーム体験ができます。
現時点では、最上位クラスのゲーミングPCです。
MSI製品との親和性がとても高い
2つめの特徴は「MSI製品との親和性がとても高い」です。
当たり前ですが、Trident X2 13NUF-065JPはMSI製品との相性がバッチリです。
Trident X2 13NUF-065JPは、MSIが開発しているHMI(Human Machine Interface)の最新版「HMI2.0」に対応しています。
HMIの技術を使うと、MSIのゲーミングデスクトップPCとMSIのゲーミングモニターのシステム情報と機能を、直接同期させることができます。
「モニターのOSDメニューが、ゲーミングデスクトップPCのタッチパネルから操作できる」というイメージです。
PC本体に搭載されたタッチパネルでは「システムのモニタリング」「動作モードの変更」「RGBライティング効果の変更」など、様々な操作を行うことができます。
それに加え、対応したMSIのゲーミングモニターを使えば操作性も格段にアップ。
HMIはまさに「MSI信者のための機能」ですね!
拡張性は皆無
3つめの特徴は「拡張性は皆無」です。
Trident X2 13NUF-065JPには、使える空きスロットがないです。
Trident X2 13NUF-065JPはデスクトップPCなので、拡張性に期待する方も多いと思います。
しかし使える空きスロットが無いので、PC購入後にデバイスを拡張することはできません!
個人的にはキャプチャーボードは拡張スロットを使って内蔵させたいので、拡張スロットがひとつも使えないのはちょっと残念に思いました。
コスパは高くないので買う人を選ぶ
4つめの特徴は「コスパは高くないので買う人を選ぶ」です。
コスパに関しては、正直高くはありません。
ゲーミングPCを安く買いたい方は、BTOメーカーのコスパが良いモデルを選んだ方が幸せになれます!
他BTOメーカーのPCとTrident X2 13NUF-065JPを、搭載しているCPUやグラボメモリーやSSDなど単純なスペックで比較してみました。
ガレリアだと、ほぼ同じスペックのGALLERIA ZA7C-R47Tが実売価格329,980円でした。
FRONTIERだとCPUがCore i7-13700Fですが、FRGAG-B760/SG6/NTKであれば実売価格289,800円でした。
Trident X2 13NUF-065JPと同スペックのPCだと、こんな価格帯になるのです。
なので「製品の特徴や見た目」や「タッチパネルを搭載している利便性」など、多少値段は高くてもロマンを求める層に向けた製品かなと感じました!
Trident X2 13NUF-065JPで実際にゲームをプレイしてみた!
Trident X2 13NUF-065JPの特徴から最上位クラスのゲーミングPCと感じましたが、実際にゲームをプレイしてみないと使い心地は分かりません!
なのでMSIのロマンあふれるゲーミングPCTrident X2 13NUF-065JPを使って、APEXをプレイしてみました!
ちなみにゲーミングモニターは、MSIさんからお借りした「G274QPF-QD」を使用しています。
G274QPF-QDはリフレッシュレートが170Hzで、応答速度がGtoGで1ms。
量子ドット搭載の27型Rapid IPS液晶なので、めちゃくちゃキレイな映像が楽しめます!
まずはゲームを快適にプレイできているかを測定するために、カジュアルモードをプレイして平均フレームレートを測定してみました。
測定してみた結果が↑になります。
WQHD画質でカジュアルを最高設定でプレイしたときの平均フレームレートは、162.2fpsでした。
WQHD画質なのに、平均162fpsを超えるフレームレートでヌルヌル問題なく遊べます!
さすが最新の4000番台グラボです!
それからAPEXだけではなく、現行で激重と言われているRPGでも、レイトレーシングを適用したキレイなグラフィックで快適に遊べます!
10万円台のコスパが良いゲーミングPCでもゲームはできます。
しかしハイエンドゲーミングPCは圧倒的なゲーミング性能!
にやにやが止まりませんでしたw
まとめ:コスパはあまり良くないけど、ロマンあふれるゲーミングPCでした!
MSIのロマンあふれるRTX4070Ti搭載ゲーミングPC「Trident X2 13NUF-065JP」をレビューしました。
実際に使ってみて感じた良かった点・悪かった点は以下のとおりです。
良かった点 | 悪かった点 |
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RTX4070Tiは最強の選択 MSIのMSIによるMSIのためのゲーミングPC | 拡張性は皆無 コスパはあまり良くない |
良かった点
良かった点 |
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RTX4070Tiは最強の選択 MSIのMSIによるMSIのためのゲーミングPC |
RTX4070Tiは最強の選択
RTX4090を搭載した前モデルのゲーミングPCは実売価格95万オーバーと、非常に高価なゲーミングPCでした。
しかしTrident X2 13NUF-065JPは、値段は控えめでありながら最新の4000番台グラボであるRTX4070Tiを搭載。
なので性能は最強です!
MSI製のゲーミングPCに限った話であれば、RTX4090搭載モデルではなくRTX4070Ti搭載モデルの方がトータルでコスパは良さそうな感じですね!
MSIのMSIによるMSIのためのゲーミングPC
「MSIのMSIによるMSIのためのゲーミングPC」まさにこの言葉がぴったりの製品でした!
MSIの製品が好き!
とか
ゲーミングデバイスはMSI製品で揃えてます!
というMSI信者の方なら、ドンピシャでハマる魅力があると思います!
- 自作PC向けのPCパーツを開発しているメーカーが作ったゲーミングPC
- 2年間の保証が付いている
といった感じで、安心感はレベチです。
またMSIのゲーミングモニターがあれば、HMI2.0の機能でより利便性がアップするので、まさにロマンあふれる製品という感じでした。
その代わり、
ゲーミングPCはゲームが出来ればOK
コスパしか勝たん!
という方には、まったく響かない製品かなと感じました。
悪かった点
悪かった点 |
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拡張性は皆無 コスパはあまり良くない |
拡張性は皆無
使える拡張スロットが・・・ないです!
拡張性が乏しいとかではなく、全くありませんw
「拡張性は不要」「ロマンを感じられればOK」みたいな方であれば、全然許せる仕様だと思います!
しかし「せっかくのデスクトップPCなので、拡張スロットを使って新たなデバイスを増設しよう」と考えている方は注意が必要です。
コスパはあまり良くない
他BTOメーカーにおける同スペックのPCは、以下の価格になります。
- ガレリア GALLERIA ZA7C-R47T:実売価格329,980円
- FRONTIER FRGAG-B760/SG6/NTK:実売価格289,800円
ですからコスパだけで考えると、あまり良くない印象でした。
しかしながら、RTX4070Ti搭載でMSIファンの方にはとても魅力的なゲーミングPCであることは間違いありません!
Trident X2 13NUF-065JPが気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
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