2024年6月からIntel製CPUの不具合が話題となり、Core i7の代わりとなるCPUを求めている方も多いと思います。
そこで今回は、Core i7に引けを取らない性能を持つ、9000シリーズのRyzen7の特徴について、他のモデルと比べながら詳しく解説します。
Intel製CPUから乗り換える方に向けて、9000シリーズのRyzen7を搭載した、ゲーミングPCのおすすめモデルを紹介します。
Ryzen 7(9000シリーズ)でありがちな、よくある質問に対しても回答していくので、CPU選びで迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
Ryzen7(9000シリーズ)の特徴
Ryzen5(9000シリーズ)と同じく8月10日に発売された、Ryzen7(9000シリーズ)は8コア16スレッド構成のCPUで、省電力性に優れたZen 5プロセス(4nm)が採用されています。
ここでは、Ryzen7(9000シリーズ)に関するスペック・特徴について、Intel製CPUから乗り換える方でも分かるように簡潔に解説していきます。
Ryzen7(9000シリーズ)の価格・性能
デスクトップ用 CPUモデル一覧 | Ryzen 7 9700X |
---|---|
希望小売価格 (販売価格) | $359 (70,800円) |
アーキテクチャ | Zen 5 |
ソケット | AM5 |
コア数/スレッド数 | 8/16 |
ベース/最大クロック | 3.8/5.5GHz |
L3キャッシュ | 64MB |
最大消費電力(PL2) | 88W |
内蔵GPU | Radeon Graphics |
発売日 | 2024年8月10日 |
9000番台のRyzen 7シリーズのCPUは、非常に微細なZen5プロセス(4nm)が搭載されていて、Zen4プロセスよりも省電力性・処理性能に優れているのが特徴です。
Ryzen 7 7700XのTDP(熱設計電力)が105Wなのに対し、最新モデルであるRyzen 7 9700Xでは65Wまで抑えられています。
不具合問題で話題となった、第13・14世代のIntel製のCPUに比べるとクロック変動幅は小さいものの、平常時とブースト時で1.5倍近い差があります。
Ryzen7(7000シリーズ)との処理性能の違いが気になる方は、「Ryzen 7(7000シリーズ)とRyzen 7(9000シリーズ)の比較」をチェックしましょう。
一方で、最新世代のIntel Core i7とどちらが優れているのか知りたい方は、「第14世代Core i7シリーズとRyzen 7(9000シリーズ)の比較」の見出しを読み進めてみましょう。
モデル内のグレード
2024年の8月上旬に新しく発売されたRyzen7(9000シリーズ)は、現段階ではRyzen 7 9700Xしか存在しませんが、型番の末尾に「X」という文字が付いています。
文字 | 意味 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
X | 高性能版 | 高フレームレートでゲームをガンガン動かしたい |
3D | 3D V-Cache搭載 | ゲームプレイ中に生じるカクつきを抑えたい |
7700Xの陰に埋もれた8700Gに比べるとグラフィック性能は低いものの、Ryzen7000シリーズと同様に内蔵GPUが搭載されています。
TDPは65Wに抑えられている関係で、空冷クーラーでも熱暴走の問題が起きづらいものの、他のRyzenシリーズのX付きモデルと同様に付属クーラーは無いので注意しましょう。
Ryzen 7 9700XはCore i7-13700を超える処理性能を持つ
Ryzen 7 9700Xのベンチマーク結果は以下のとおりで、1世代前のハイスペックCPUであるCore i7-13700を超えるスコアを叩き出しました。
実用的なゲーミング性能についても、Core i7-13700(F)を上回る数値を出していて、Apexを240fps張り付きで遊べるスペックを持ち合わせています。
販売価格は発売時点で70,800円と、Core i7-13700(F)に比べて1万円ほど高価ですが、不具合問題の影響で人気が高まり品薄状態になっています。
第13・14世代のCore i7は基本的に延長保証が付くようになりましたが、不具合が気になる方はRyzen 7 9700Xを選ぶのがおすすめです。
数値:平均fps(QHD Ultra) | コアクロック (ベース/最大) | VALORANT | APEX LEGENDS (※上限300fps) | Fortnite | FF15 | Escape From Tarkov |
---|---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 9700X | 3.80 GHz/5.50 GHz | 705 | 291 | 420 | 333 | 216 |
Core i7-13700(F) | 2.10 GHz/5.20 GHz | 725 | 250 | 459 | 331 | 196 |
Core i7-13700K(F) | 3.40 GHz/5.40 GHz | 877 | 287 | 528 | 414 | 225 |
Ryzen 7(9000シリーズ)と現行GPUの相性早見表
最新のハイスペックCPUである、Ryzen 7(9000シリーズ)と相性が良いGPUがどんなものか知りたい方も多いですよね。
Ryzen 7 9700Xと組み合わせた場合は、WQHD解像度以下であればRTX 4070、4K解像度であればRTX 4070 SUPER~RTX 4070 Tiが最適なGPUとなります。
Ryzen 7 9700Xとの相性 | フルHD解像度 (1080×1920) | WQHD解像度 (1440×2560) | 4K解像度 (2160×3840) |
---|---|---|---|
RTX4090 | ✕(CPU不足) | ×(CPU▲45%) | ×(CPU▲30%) |
RTX 4080 SUPER (RTX4080) | ×(CPU▲45%) | ×(CPU▲35%) | △(CPU▲20%) |
RTX 4070 Ti SUPER | ×(CPU▲30%) | △(CPU▲20%) | 〇(CPU▲10%) |
RTX 4070 Ti | △(CPU▲25%) | 〇(CPU▲15%) | ◎(CPU▲5%) |
RTX 4070 SUPER | △(CPU▲20%) | 〇(CPU▲10%) | ◎ |
RTX 4070 | 〇(CPU▲15%) | ◎ | 〇(GPU▲10%) |
RTX 4060 Ti | ◎(GPU▲5%) | △(GPU▲20%) | ✕(GPU不足) |
RTX 4060 | △(GPU▲20%) | ×(GPU▲35%) | ✕(GPU不足) |
RTX 3060 | ×(GPU▲30%) | ×(GPU▲45%) | ✕(GPU不足) |
RTX 3050 | ✕(GPU不足) | ✕(GPU不足) | ✕(GPU不足) |
GTX 1650 | ✕(GPU不足) | ✕(GPU不足) | ✕(GPU不足) |
相性表を流し読みしただけでは、GPUとCPUの相性の関係性が分かりづらいですが、
高解像度:GPUの負荷が高く、GPUがボトルネックになりやすい
低解像度:GPUの負荷が低く、CPUがボトルネックになりやすい
といった関係を持つことが、くまなく表を見渡してみると理解できます。
他CPUとのベンチマーク結果・ゲーミング性能の比較
ここでは、Ryzenシリーズ・Coreシリーズのハイスペックモデルと比較した、Ryzen 7(9000シリーズ)のスペックを詳しく解説します。
最新世帯のRyzen CPUがどれくらい進化しているか気になる方は、ぜひ続きの内容を読み進めてみましょう。
- 比較対象となるRyzenシリーズ・Core iシリーズのCPU一覧表
- 第14世代Core i7シリーズとRyzen7(9000シリーズ)の比較
- 第14世代Core i5シリーズとRyzen7(9000シリーズ)の比較
- Ryzen7(7000シリーズ)とRyzen7(9000シリーズ)の比較
- Ryzen9(9000シリーズ)とRyzen7(9000シリーズ)の比較
- Ryzen9(9000シリーズ)とRyzen7(9000シリーズ)の比較
- 他CPUとの比較まとめ
比較対象となるRyzenシリーズ・Core iシリーズのCPU一覧表
Ryzen 7 9700Xと比較対象になる、Intel・AMD製CPUの他のモデルのスペックを比較表にしてまとめてみましたが、一見しただけでは性能の違いが分かりづらいですよね。
各CPUモデルのスペック・価格の一覧表(クリックすると開きます)
Ryzen 7 9700X | Core i7-14700 | Core i7-14700K | Core i5-14400 | Core i5-14500 | Core i5-14600K | Ryzen 7 7800X3D | Ryzen 7 7700X | Ryzen 7 7700 | Ryzen 5 9600X | Ryzen 9 9950X | Ryzen 9 9900X | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | AMD | Intel | Intel | Intel | Intel | Intel | AMD | AMD | AMD | AMD | AMD | AMD |
アーキテクチャ | Zen 5 | Raptor Lake-S Refresh | Raptor Lake-S Refresh | Raptor Lake-S Refresh | Raptor Lake-S Refresh | Raptor Lake-S Refresh | Zen 4 | Zen 4 | Zen 4 | Zen 5 | Zen 5 | Zen 5 |
プロセス | 4nm | 10nm | 10nm | 10nm | 10nm | 10nm | 5nm | 5nm | 5nm | 4nm | 4nm | 4nm |
ソケット | AM5 | LGA1700 | LGA1700 | LGA1700 | LGA1700 | LGA1700 | AM5 | AM5 | AM5 | AM5 | AM5 | AM5 |
総合コア数 (Pコア+Eコア) | 8 | 20 | 20 | 10 | 14 | 14 | 8 | 8 | 8 | 6 | 16 | 12 |
Eコア数 | 無 | 12 | 12 | 4 | 8 | 8 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 |
スレッド数 | 16 | 28 | 28 | 16 | 20 | 20 | 16 | 16 | 16 | 12 | 32 | 24 |
ベース/最大クロック(P) | 3.8/5.5GHz | 2.1/5.3GHz | 3.4/5.5GHz | 2.5/4.7GHz | 2.6/5.0GHz | 3.5/5.3GHz | 4.2/5.0GHz | 4.5/5.4GHz | 3.8/5.3GHz | 3.9/5.4GHz | 4.3/5.7GHz | 4.4/5.6GHz |
ベース/最大クロック(E) | – | 1.5/4.2GHz | 2.5/4.3GHz | 1.8/3.5GHz | 1.8/3.7GHz | 2.6/4.0GHz | – | – | – | – | – | – |
L3キャッシュ | 32MB | 33MB | 33MB | 20MB | 24MB | 24MB | 96MB | 32MB | 32MB | 32MB | 64MB | 64MB |
PassMarkスコア | 38164 | 49061 | 53678 | 26569 | 32507 | 39307 | 34386 | 36071 | 34598 | 30510 | 67052 | 53978 |
TDP(PL1) | 65W | 65W | 125W | 65W | 65W | 125W | 120W | 105W | 65W | 65W | 170W | 120W |
最大消費電力(PL2) | 88W | 219W | 253W | 148W | 154W | 181W | 162W | 142W | 88W | 88W | 230W | 162W |
内蔵GPU | Radeon Graphics | Intel® UHD Graphics 770 | Intel® UHD Graphics 770 | Intel® UHD Graphics 770 | Intel® UHD Graphics 770 | Intel® UHD Graphics 770 | Radeon Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics |
対応メモリ | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB | 128GB |
メモリ周波数上限 | DDR5:5600MHz | DDR5:5600MHz DDR4:3200MHz | DDR5:5600MHz DDR4:3200MHz | DDR5:4800MHz DDR4:3200MHz | DDR5:4800MHz DDR4:3200MHz | DDR5:5600MHz DDR4:3200MHz | DDR5:5200MHz | DDR5:5200MHz | DDR5:5200MHz | DDR5:5600MHz | DDR5:5600MHz | DDR5:5600MHz |
PCI-Express | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
希望小売価格 | $359 | $384 | $409 | $221 | $232 | $319 | $449 | $399 | $329 | $279 | $649 | $499 |
発売時期 | 2024年8月10日 | 2024年1月9日 | 2023年10月17日 | 2024年1月9日 | 2024年1月9日 | 2022年10月20日 | 2023年4月14日 | 2022年8月30日 | 2023年1月13日 | 2024年8月10日 | 2024年8月23日 | 2024年8月23日 |
そこで、競合モデルの処理性能の差が一目で分かるように、Cinebench R23のベンチマーク結果(シングル・マルチスレッド)をグラフにしてみました。
世間一般的には、「intelはシングルスレッド、AMDはマルチスレッド性能が高い」というイメージを持たれています。
シングルスレッドのスコアを比べてみたところ、Intel Core i9 14900には引けを取るものの、Intel Core i7 14700K並のスコアが出ました。
実際のゲーミング性能はマルチスレッド性能により決まるので、Cinebench R23(マルチコア)の測定も行ってみました。
コア数が8コアと比較的少ない関係で、シングルスレッドの時より順位が落ちただけでなく、なぜかRyzen 7 7700Xよりも低いスコアを叩き出してしまいました。
(まだサンプル数が十分に存在しないので、発売してしばらくは様子を見る必要があります。)
それでも、Core i5 14400を大きく上回る性能を持つので、Intel製CPUの代替品としては有用なことが分かりました。
第14世代Core i7シリーズとRyzen7(9000シリーズ)の比較
Ryzen7(9000シリーズ)の競合CPUとなる、第14世代のCore i7シリーズとの性能の違いを比較してみました。
GPUはボトルネックがほとんど生じないRTX4090と仮定して、計測してみたら以下の表のような結果が出てきました。
数値:平均fps(QHD Ultra) | VALORANT | APEX LEGENDS (※上限300fps) | Fortnite | FF15 | Escape From Tarkov |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 9700X | 705 | 291 | 420 | 333 | 216 |
Core i7-14700(F) | 937 | 306 | 562 | 440 | 241 |
Core i7-14700K(F) | 1000 | 326 | 600 | 469 | 257 |
AMDの新型モデルであるRyzen 7 9700Xは8コアしかない関係で、20コア28スレッド構成のCore i7-14700(F)を大きく下回る結果となりました。
最近になって延長保証が付くようになったため、どうしても不具合問題を避けたい方以外は、安くて高性能なCore i7-14700(F)を選んだ方がいいです。
第14世代Core i5シリーズとRyzen7(9000シリーズ)の比較
先ほど紹介した、Core i7-14700(F)・14700K(F)と同じ測定方法で、第14世代Core i5シリーズとの比較を行いました。
数値:平均fps(QHD Ultra) | VALORANT | APEX LEGENDS (※上限300fps) | Fortnite | FF15 | Escape From Tarkov |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 9700X | 705 | 291 | 420 | 333 | 216 |
Core i5-14400(F) | 475 | 166 | 292 | 221 | 142 |
Core i5-14500 | 603 | 208 | 382 | 382 | 177 |
Core i5-14600K(F) | 709 | 245 | 450 | 325 | 192 |
Core i5-14400(F)に比べて1.5倍近いフレームレートの差が付き、上位モデルと比べてもRyzen 7 9700Xの方が優れていることが分かります。
FPSゲームをヌルヌル映像で楽しみたい方は、240fps以上のフレームレートを出せるRyzen7(9000シリーズ)を選びましょう。
Ryzen7(7000シリーズ)とRyzen7(9000シリーズ)の比較
次に、Ryzen7(9000シリーズ)の型落ちモデルである、Ryzen7(7000シリーズ)とのスペックの差を理解するために、再び表にしてまとめてみました。
数値:平均fps(QHD Ultra) | VALORANT | APEX LEGENDS (※上限300fps) | Fortnite | FF15 | Escape From Tarkov |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 9700X | 705 | 291 | 420 | 333 | 216 |
Ryzen 7 7800X3D | 663 | 220 | 398 | 290 | 171 |
Ryzen 7 7700X | 570 | 193 | 342 | 270 | 147 |
Ryzen 7 7700 | 553 | 187 | 332 | 262 | 143 |
1世代前のRyzen7(7000シリーズ)よりも、最新世代のRyzen 7 9700Xの方が高いフレームレートを出せていることが分かります。
しかし、価格の面においてはRyzen7(7000シリーズ)の方が安いので、コスパを重視する方はRyzen 7 7700X等の型落ちモデルを選ぶのがおすすめです。
Ryzen5(9000シリーズ)とRyzen7(9000シリーズ)の比較
その次に、Ryzen7(9000シリーズ)と同じ時期に発売された、Ryzen5(9000シリーズ)とも比べてみました。
数値:平均fps(QHD Ultra) | VALORANT | APEX LEGENDS (※上限300fps) | Fortnite | FF15 | Escape From Tarkov |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 9700X | 705 | 291 | 420 | 333 | 216 |
Ryzen 5 9600X | 470 | 194 | 280 | 222 | 162 |
上位モデルであるRyzen7(9000シリーズ)の方が、Ryzen5(9000シリーズ)よりも明らかに高い処理性能を持つことが分かりました。
価格も15,000円程度しか違わないため、コスパの面においてもRyzen5(9000シリーズ)の方が優れています。
Ryzen9(9000シリーズ)とRyzen7(9000シリーズ)の比較
最後に、最新世代のフラッグシップモデルである、Ryzen9(9000シリーズ)がどれくらい優れているのか比較してみました。
数値:平均fps(QHD Ultra) | VALORANT | APEX LEGENDS (※上限300fps) | Fortnite | FF15 | Escape From Tarkov |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 9700X | 705 | 291 | 420 | 333 | 216 |
Ryzen 9 9950X | 1455 | 493 | 873 | 568 | 375 |
Ryzen 9 9900X | 940 | 318 | 563 | 444 | 242 |
最上位モデルであるRyzen 9 9950Xでは、Ryzen 7 9700Xに対して2倍以上のフレームレートの差が付きました。
不具合を起こした14900Kにも負けない性能を持つので、IntelのハイエンドCPUの代替品を求めている方は、Ryzen9(9000シリーズ)がおすすめです。
他CPUとの比較まとめ
今回紹介した、Ryzen・CoreシリーズのApexのフレームレートをCPUごとに比較してみたところ、上のグラフのとおりになりました。
Ryzen9(9000シリーズ)の圧倒的なフレームレートの高さが目立ちますが、Ryzen 7 9700Xでも300fpsに近い値を出せるので、実用性能上はほとんど変わりません。
ハイエンドCPUであるRyzen9(9000シリーズ)を選ぶのが理想ですが、CPUだけで10万円以上かかってしまうため、価格を抑えたい方はRyzen7(9000シリーズ)が最適な選択肢となります。
不具合が起きづらいハイスペックゲーミングPCを求めている方に向けて、Ryzen7(9000シリーズ)を搭載したゲーム用パソコンを紹介していきます。
おすすめの9000シリーズのRyzen7搭載ゲーミングPC5選
ドスパラやパソコン工房を含むさまざまなBTOメーカーから、Ryzen 7 9700Xを搭載したモデルが販売されています。
9000シリーズのRyzen7を搭載したゲーミングPCの中で、コスパに優れたおすすめモデルを5つ紹介するので、高性能なゲーム用パソコンを求めている方は参考にしてみてください。
- GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載(ドスパラ)
- FRGHLB650/R977(フロンティア)
- S2-97X47S(ストーム)
- LEVEL-R7B6-R97X-UTX(パソコン工房)
- ZEFT R59AH(パソコンショップセブン)
GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載(ドスパラ)
ドスパラのXシリーズの最新モデルで、ハイスペックなRTX 4070とRyzen 7 9700Xが搭載されています。
他のモデルよりも安価な28万円台前半で手に入るため、最新のAMD製CPUを搭載したゲーミングPCを安く手に入れたい方におすすめです。
32GBメモリや1TB SSDが標準で搭載されているので、カスタムしなくても汎用性に優れているのもメリットです。
\圧倒的な知名度No1メーカー/
早くて安いゲーミングPC多数
おすすめ度 | |
価格(税込) | 284,980円 |
CPU | AMD Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX 4070 |
メモリ | DDR5-4800 32GB |
ストレージ | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 |
電源 | 750W 80PLUS GOLD |
GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載(ドスパラ)のゲーミング性能
Apex Legends
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 202fps (▲1%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 159fps (0%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 96fps (0%) |
フォートナイト(DirectX12)
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 75fps (▲5%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 55fps (▲2%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 30fps (0%) |
VALORANT
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 490fps (▲5%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 402fps (▲2%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 350fps (0%) |
- ゲーム性能総評
-
CPUが高性能なおかげでフレームレートの減少量が少なく、WQHD・4K解像度においてはほとんどボトルネックが生じませんでした。
しかし、あと数千円かければ4K解像度でも快適に遊べるRTX 4070 SUPER搭載モデルが手に入るので、予算に余裕がない方でなければ次に紹介する製品を選んだ方がいいです。
FRGHLB650/R977(フロンティア)
フロンティアのGHLシリーズのゲーミングPCで、RTX 4070 SUPERとRyzen 7 9700Xを搭載しているので、4K解像度でも問題なくゲームを動かせます。
メモリに関しても32GBのものが採用されているため、20万円台で何でもできるゲーミングPCを手に入れたい方におすすめです。
透明なサイドパネルと光るケースファンが使われていて、おしゃれに仕上がっているのも魅力です。
おすすめ度 | |
価格(税込) | 289,800円 |
CPU | AMD Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX 4070 SUPER |
メモリ | DDR5-5600 32GB |
ストレージ | SSD:1TB NVMe HDD:無 |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
\セールのコスパ最強ゲーミングPC/
期間限定セールが安すぎるBTOメーカー
FRGHLB650/R977(フロンティア)のゲーミング性能
Apex Legends
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 252fps (▲2%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 245fps (▲1%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 148fps (0%) |
フォートナイト(DirectX12)
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 86fps (▲8%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 61fps (▲4%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 34fps (0%) |
VALORANT
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 528fps (▲8%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 443fps (▲4%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 402fps (0%) |
- ゲーム性能総評
-
RTX 4070搭載モデルに比べてフレームレートが上がり、超重量級のサイバーパンク2077(DLSS無)を除いて、4K解像度でも60fpsを実現できるようになりました。
GPUとCPUの組み合わせのバランスも悪くはないので、ヘビーゲーマーの方でも満足できるスペックに仕上がっています。
S2-97X47S(ストーム)
RTX 4070 SUPERを搭載したストームの新界シリーズのゲーミングPCで、最新のAMD製CPUであるRyzen 7 9700Xが使われています。
フロンティアのFRGHLB650/R977よりもさらにかっこよく仕上がっているため、長い間使える相棒を求めている方におすすめです。
販売価格は329,800円と構成に対して比較的割高で、初心者ゲーマーには手が届きづらいのがデメリットです。
おすすめ度 | |
価格(税込) | 329,800円 |
CPU | AMD Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX 4070 SUPER |
メモリ | DDR5-5600 32GB |
ストレージ | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
\マイナーだけどコスパ最強ゲーミングPC/
見ため最高!デザイン性の高いBTO
S2-97X47S(ストーム)のゲーミング性能
Apex Legends
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 252fps (▲2%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 245fps (▲1%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 148fps (0%) |
フォートナイト(DirectX12)
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 86fps (▲8%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 61fps (▲4%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 34fps (0%) |
VALORANT
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 528fps (▲8%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 443fps (▲4%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 402fps (0%) |
- ゲーム性能総評
-
ゲーミングPCの構成が前のモデルとほとんど変わらないため、出せるフレームレートに明確な差は生じませんでした。
価格が33万円前後まで上がってコスパが悪くなってしまっているので、見た目にこだわる方以外はフロンティアのゲーミングPCで十分です。
LEVEL-R7B6-R97X-UTX(パソコン工房)
RTX 4070 Ti SUPERとRyzen 7 9700Xを搭載した、パソコン工房のRシリーズのハイスペックゲーミングPCとなります。
価格は33万円台と比較的高価ですが、不具合問題を気にせずにパソコンを動かせるため、長時間ゲームをプレイするヘビーゲーマーの方に向いています。
デフォルトのメモリ容量が16GBに抑えられているため、32GBメモリにアップグレードしておきましょう。
おすすめ度 | |
価格(税込) | 329,800円 |
CPU | AMD Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX 4070 Ti SUPER |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
ストレージ | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 |
電源 | 750W 80PLUS BRONZE |
\豊富なカスタムがアツいBTOメーカー/
コスパが最大の強み
LEVEL-R7B6-R97X-UTX(パソコン工房)のゲーミング性能
Apex Legends
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 275fps (▲2%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 267fps (▲1%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 163fps (0%) |
フォートナイト(DirectX12)
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 101fps (▲9%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 75fps (▲5%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 45fps (0%) |
VALORANT
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 564fps (▲9%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 475fps (▲5%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 428fps (0%) |
- ゲーム性能総評
-
GPUの方が強く若干ボトルネックが目立っていますが、4K解像度においてはフレームレートに悪影響がなく、RTX 4070 SUPER搭載モデルよりもワンランク処理性能が高まりました。
ただし、見た目の面においては引けを取るため、かっこいいゲーミングPCを求めている方は、次に紹介するパソコンショップSEVENのゲーミングPCを選びましょう。
ZEFT R59AH(パソコンショップセブン)
パソコンショップセブンのZEFTシリーズのゲーミングPCで、最新のハイスペックPCパーツである、RTX 4070 Ti SUPERとRyzen 7 9700Xが採用されています。
デフォルトの状態でもデザイン性に優れていますが、PCケースを「NZXT H6 Flow White」にカスタムすると更にかっこよくなるので、ゲーミングPCのデザインにこだわる方におすすめです。
本体価格が税込356,180円と高価なため、購入費用を抑えたい方はGPUをRTX 4070 SUPERにダウングレードしておきましょう。
おすすめ度 | |
価格(税込) | 356,180円 |
CPU | AMD Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX 4070 Ti SUPER |
メモリ | DDR5-4800 32GB |
ストレージ | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 |
電源 | 750W 80PLUS GOLD |
\豊富すぎるパーツ選びが最大の魅力/
中級者向け!フルカスタマイズBTO
ZEFT R59AH(パソコンショップセブン)のゲーミング性能
Apex Legends
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 275fps (▲2%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 267fps (▲1%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 163fps (0%) |
フォートナイト(DirectX12)
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 101fps (▲9%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 75fps (▲5%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 45fps (0%) |
VALORANT
フレームレート(フルHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 564fps (▲9%) |
フレームレート(WQHD解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 475fps (▲5%) |
フレームレート(4K解像度) ※下側の数値は減少率を示す | 428fps (0%) |
- ゲーム性能総評
-
パソコン工房のLEVEL-R7B6-R97X-UTXとの主な違いは、メモリ容量とPCケースだけなので、実用上のフレームレートは前のモデルとほとんど変わりませんでした。
本体価格が30万円台後半と高価なため、快適さやデザイン性にこだわりがなければ、20万円台で買えるRTX 4070 SUPER搭載モデルを選んだ方がいいです。
おすすめの9000シリーズのRyzen5搭載ゲーミングPC比較表
商品名 | GALLERIA XA7R-R47 (ドスパラ) | FRGHLB650/R977 (フロンティア) | S2-97X47S (ストーム) | LEVEL-R7B6-R96X-TTX (パソコン工房) | ZEFT R59AH (パソコンショップセブン) |
価格(税込) | 284,980円 | 289,800円 | 329,800円 | 329,800円 | 356,180円 |
CPU | AMD Ryzen 7 9700X | AMD Ryzen 7 9700X | AMD Ryzen 7 9700X | AMD Ryzen 7 9700X | AMD Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX 4070 | GeForce RTX 4070 SUPER | GeForce RTX 4070 SUPER | GeForce RTX 4070 Ti SUPER | GeForce RTX 4070 Ti SUPER |
メモリ | DDR5-4800 32GB | DDR5-5600 32GB | DDR5-5600 32GB | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 32GB |
ストレージ | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 | SSD:1TB NVMe HDD:無 | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 | SSD:1TB Gen4 NVMe HDD:無 |
電源 | 750W 80PLUS GOLD | 850W 80PLUS GOLD | 850W 80PLUS GOLD | 750W 80PLUS BRONZE | 750W 80PLUS GOLD |
公式サイト | ドスパラ公式サイト | FRONTIER公式サイト | ストーム公式サイト | パソコン工房公式サイト | パソコンショップセブン公式サイト |
9000シリーズのRyzen7搭載ゲーミングPCに関するよくある質問
今回は、Ryzen 7 9700Xを含めた9000シリーズのRyzen7に関する、よくある質問をQ&A形式で詳しく答えていきます。
Ryzen 7 5700X・7700X搭載モデルと迷っている方は、ぜひ該当する部分をチェックしてみましょう。
- 質問①:Ryzen 7 9700Xは7700Xに比べてどのくらいゲーム性能が上がるの?
- 質問②:なぜ前世代のRyzen7 8700Gはほとんど販売されなかったの?
- 質問③:7000シリーズのRyzen7に比べてどのくらい価格が上がるの?
- 質問④:コスパの高さで定評がある5700Xに比べてどれだけ割高になるの?
- 質問⑤:Ryzen7 9700XはCore i7-14700Fよりも人気が出るの?
質問①:Ryzen 7 9700Xは7700Xに比べてどのくらいゲーム性能が上がるの?
- 質問①:Ryzen 7 9700Xは7700Xに比べてどのくらいゲーム性能が上がるの?
-
Ryzen 7 7700Xに比べて進化はしているものの、ゲーミング性能の向上幅は10%と小さく、まだまだCore i7-14700(F)には遠く及びません。
質問②:なぜ前世代のRyzen7 8700Gはほとんど販売されなかったの?
- 質問②:なぜ前世代のRyzen7 8700Gはほとんど販売されなかったの?
-
価格自体は5万円台とCore i7シリーズに比べて安いものの、Ryzen 7 7700Xに比べて10%以上PassMarkスコアが低いので、新しく買い替える人がほとんど出ませんでした。
質問③:7000シリーズのRyzen7に比べてどのくらい価格が上がるの?
- 質問③:7000シリーズのRyzen7に比べてどのくらい価格が上がるの?
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前世代のRyzen 7 7700Xが45,000円程度で購入できることから、7000シリーズのRyzen7に比べて25,000円ほど価格が高くなります。
質問④:コスパの高さで定評がある5700Xに比べてどれだけ割高になるの?
- 質問④:コスパの高さで定評がある5700Xに比べてどれだけ割高になるの?
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型落ちモデルであるRyzen 7 5700Xは2万円台前半で購入でき、スペック/価格比で換算すると2倍以上もの差が生じているので、コスパを重視する方は5700Xを選びましょう。
質問⑤:Ryzen7 9700XはCore i7-14700Fよりも人気が出るの?
- 質問⑤:Ryzen7 9700XはCore i7-14700Fよりも人気が出るの?
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Core i7-14700Fよりも1万円高価なものの、PCパーツ・BTOパソコンの品切れが相次いでいることから、価格次第では人気が出る可能性があります。
Core i7の代替品を求めている方は9000シリーズのRyzen 7がおすすめ!
過去のRyzen 7シリーズは長らくCore i5に毛が生えた程度の性能でしたが、9000シリーズになり13700Fを超える性能が出たため、Core i7の代替品として使えるようになりました。
価格に関しても1万円程度しか違わないため、Core i7の代替品を求めている方は、不具合が生じづらい9000シリーズのRyzen 7がおすすめです。
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