この記事では「フォートナイトにおけるラグと解消法について」解説します。
ゲームにおいては何かしらの要因で遅延が発生する事は多々ありますが、その中でもインターネット回線上における通信の滞りによるラグに焦点を当てて解決法を紹介します。
実際にはオンラインゲームにおいて、ラグが生じる原因箇所というのはいくつも考えられるのですが、そもそも「その原因や問題がどこで生じているのか?」が分からない事には、自力で解決可能なのかすら分かりません。よって、ラグを解消するには原因究明と復旧作業の必要性の有無を知ることが大切です。
では実際にはどういった手順を踏めば良いのか?フォートナイトにおけるラグの症状から、実際に行っていく原因究明と復旧作業について順を追って解説していきます。
フォートナイトでラグが発生するとどうなるのか?
インターネット回線を使用するオンラインゲームにおいては、常に多少なりとも遅延=ラグが発生しています。
ただ問題なのは、それが実際にプレイするゲーマー=人間が認知できない、あるいは許容できる範囲内に収まっているラグなのかが重要です。ラグが大きくなるほどゲーム内での挙動もおかしいと感じるようになり、プレイに支障が出てきます。この時にゲーマーはラグが生じていると認識するのです。
では、フォートナイトでラグが生じるとどうなっていくのか?まずはフォートナイトにおいてラグが生じた場合に起きる現象について知っておくことで、ラグに対する対応がし易くなります
ゲームUIの「ネットデバックのステータス」ONでping値が表示される
サーバー選択する事でも簡易的にping値を知ることができますが、ping値の変動を常に監視したい場合は、ゲームUIの「ネットデバックのステータス」をONにすることで表示が可能です。
相手の挙動がカクツキはじめる
高pingだと影響が出てくるのが、誰かと同一マップ上で動いている時です。
相手の位置情報などは一度サーバーを経由してから、自身の端末へと反映されるので、双方のping値が低くないとラグを感じやすくなります。
一般的に0~30msまでであればラグは無視できる範囲内と言われています。ラグが発生すると相手キャラのモーションが止まった状態で滑る様な移動をしたり、あるいは瞬間移動を繰り返すようになります。
撃っても当たらない&建築も遅くなる
フォートナイトの場合は競技性の高いTPSゲームタイトルであり、応答速度の差が勝負を分ける可能性が高いということ。なのでラグは少なければ少ないほど良いのです。
もし仮に大きなラグが生じていた場合、対戦相手の位置情報も遅れて受け取ることになるので、モニター上の相手キャラに射撃しても既に当たり判定は別のところに移動しています。射撃というのはある程度の未来予測して偏差射撃するものとはいえ、大きなラグが生じていてはそれもままなりません。
また大きなラグは建築にも影響が出ます。サーバーでの建築開始の判定が遅れれば、その間は建築は行われていなかったという扱いになるので、ラグがある時間分だけ建築に遅れが出るのです。
高pingだとサーバーから弾かれる可能性アリ
極端にPing値が高いとサーバーからタイムアウトという形で接続が切れる事があります。
Windows PCでは約5秒=5000msほどの通信途絶でタイムアウトと判定されることが多いようです。
原因がどこにあるのかを探る
ゲームに限らず、インターネット回線は常に通信障害が発生する可能性があります。
平時では各プロバイダーや通信事業者の設備の不具合、災害時などでは通信施設の機能停止と通信量増大による輻湊などによっても発生します。周囲の人も含めて完全に通信途絶となった場合は、原因の大元が通信事業者側の設備にあると考えられます。
ただそこまでの事態に発展する事は稀で、実際には「普段よりも遅く感じる」と言った程度であることが多く、どこで通信障害が発生しているか分かりにくいです。
そこで通信障害発生の有無を確認するためにいくつかの方法を紹介します。
スピードテストを使って「レイテンシ」「ping値」を測定する
真っ先に確認できるのが、サーバーのと通信を試みるスピードテストの実行です。
Googleの検索欄より「スピードテスト」と入力することで、各種スピードテストの一覧が掲載されます。Google純正の物から「USEN」「FAST.COM」「SPEEDTEST」など種類は様々。アップロードとダウンロード速度を測ることで通信品質を確認するのが主な目的となっています。
ですがラグに関して注目すべきは単純な速度ではなく、「Ping」あるいは「レイテンシ」と言われる応答速度の部分です。ここが高い数値である場合は、ラグが発生していると考えたほうが良いでしょう。また接続するサーバーとの物理的な距離にもよっても結果は変わるので、複数のテストを実施するのがベストです。
どのサーバーに通信してもPing値が高いという場合には、自身のネットワーク環境を疑ったほうが良いです。
SNSなどで他のユーザーの情報を集める
スピードテストの結果、各種サーバーとの通信に問題が無い。けど、ゲームだとラグを感じる…この場合はゲームサーバーにトラブルが発生している可能性があります。
こういった時はX(旧Twitter)やDiscordなどから情報を集めてみましょう。同じ症状を訴えるユーザーが多ければ原因はゲーム側だと推測されますし、公式アカウントからのアナウンスが発表されることもあります。
無線接続している場合は有線接続にする
盲点になりやすいのが無線接続している場合です。ここでいう無線接続というのはWi-Fiだけでなく、携帯電話会社の5G、4GなどのLTE回線での通信も含めます。
まずWi-Fiは2.4Ghzと5GHzの2種類の電波を使うのが主流ですが、2.4GHzは電子レンジなどの家電と電波干渉し易く、5GHzは航空機や気象レーダーと干渉することがあります。こういった電波干渉時には一時的な通信速度の低下や通信途絶が発生することがあります。
公共施設などでフリーWi-Fiを使う場合、そもそも接続台数が多すぎることで回線がパンクしていることもありますので、この場合は自身が契約している携帯電話会社のLTE回線の使用を試みてください。
ただそのLTE回線に関してもイベントなどで人や通信が増える状況においては、同じように基地局で回線がパンクする事もあり、一時的な速度低下を起こす場合もあります。
以上を踏まえ最も確実なのが周囲の電波状況の干渉を受けにくい、有線接続ということになります。
自分のネット環境からラグを解消する方法
上記の方法で通信障害の有無を確認した結果、通信事業者にもゲーム会社にも特別な不具合は発生している様子は確認できない。となると、怪しくなってくるのは自宅の通信環境ということになります。
こういった状況は決して珍しくなく、解決方法も接続機器の再起動をすることで改善されることが多いです。
PCの再起動
まずゲームをプレイする端末であるPCを再起動します。
これはゲームのラグだけでなく、様々な不具合発生時にも有効な方法なので、何かしらの不具合があるのでは?と思われたときは再起動してみるのがおすすめです。
PCは再起動をした後、自動的にホーム画面に行きつくはずなので、その間にルーターの再起動に移行します。
ルーターの再起動/買い替え
PCの次に再起動するべきなのが接続機器への通信を分配するルーターです。
実はルーターは有線および無線で接続されている端末の通信状況を常にチェックしている物なので、接続台数や通信量が増えたりすると、輻湊もしくはパケ詰まりと言われる不具合を起こしやすい箇所となります。
こんな時はルータの電源を抜いて一旦すべての通信を遮断した後に再起動すると、問題が解消されることが多いです。
また使用時間が長くなるほどパケ詰まりを起こす確率が高くなり、段々と通信速度が低下していくケースも多くみられます。そのため普段からパケ詰まり防止のために定期的な再起動を行うのも効果的です。
「リーベックス 簡単デジタルタイマー PT70DW/PT70DG」を使うと、内部の時計とバッテリーによって決まった時刻にルーターを再起動できるようになるので、インターネットを使う頻度が少ない深夜に自動で再起動させることが可能になります。
またルーターの寿命は一般的に4~5年と言われています。特にWi-Fiルーターの場合は無線の通信規格やセキュリティがアップグレードされ、使い続けると相対的な通信品質の悪化やセキュリティリスクを招く可能性がありますので、長期間使っている場合は買い替えをするのも一つの手段です。
終端装置の再起動
終端装置は光ファイバーをLANポートに変換する物で、ONUとも言われています。
こちらは通信事業者から貸し出されている器材でもあり、あまり不具合を起こすこともありませんが、ルーターを手動で再起動する場合には一緒に行うと良いでしょう。
再起動を行う順序としては「ルーターOFF→終端装置OFF→それぞれ3~5分放置→終端装置ON→ルーターON」の順序で行ってください。
なお集合住宅などでVDSL方式やLAN方式によって各部屋に分配されている場合には、個人では再起動できない位置に終端装置がありますので、住民で行える作業はルーターの再起動までとなります。
ネット回線契約の見直し
PC、ルーター、終端装置までが個人で再起動できる器材の限界です。これらの再起動で解決しない場合は、光回線を管理しているプロバイダーや通信事業者などの設備の問題ということになります。
一時的な通信障害というケースが大半ですが、中には特定のプロバイダーや通信事業者に契約者が集まり過ぎたことで、回線がパンクした事例は過去にも有ります。しかも知名度の高い大手であったことが契約者数の急激な増加に拍車をかけていたため、評判が良すぎるというのも後々の通信障害に繋がるリスクとなります。
この場合は事業者が契約者の数に合わせて設備強化するまで、根本的な問題が解決する事はありません。
なので、そういった場合には「プロバイダーなどの契約を変更する」という最終手段を取るしかないこともあります。
ではどの事業者を選べば良いのか?と疑問になる方は多いと思いますが、選び方の一つとして所有しているスマートフォンなどの携帯電話会社で選ぶという方法があります。ドコモ、au、ソフトバンク、楽天の大手携帯電話事業者は光回線も扱っており、他のサービスと同じ事業者で契約すると利用料金一本化や割引などのサービスが受けられます。
特に「ドコモ光」と「auひかり」は複数のプロバイダーの中から選択・乗り換えが可能となっていますので、契約者増減に合わせて柔軟な対応を取りやすいです。
他には電力・ガス会社が提供するインターネット回線というのもあります。こちらも他のサービスと同じ事業者にすることで電気代やガス代などの利用料金が割引されるなどのメリットが付くことも多いです。
まとめ
バトルロイヤルにおけるフォートナイトは、ラグに関してはシビアなゲーム設計となっています。これは他のFPS・TPSと同じで、先に相手をダウンさせた方が勝者となるためで、ダウンさせるためには攻撃手段である射撃の精度が重要です。
射撃精度は弾速と相手の未来位置も考慮し、偏差射撃する必要がありますが、ラグはこの偏差射撃を狂わせることになります。またフォートナイトでは建築によって防護壁や陣地を構築するため、ラグがあることで建築速度にも影響が出ます。
「いつもと比べてゲームが重たく感じる」と思った時はラグの発生を疑い、その場で出来る限りの解決策を取ることで、快適な通信環境によるオンラインゲームが楽しめるようになります。
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